MSD Productivity ChemStation の新機能

 

MSD Productivity ChemStation の今回のリリースで追加されているハードウェアサポートおよび新機能は、次のとおりです。

ハードウェア

  • 新しい 5975B VL MSD (ディフュージョンポンプ) をサポートします。
  • CTC PAL オートサンプラをサポートします (拡張解析モードで使用可能です)

オペレーティングシステム

  • 日本語版、中国語版では、Windows XP Pro SP2 をサポートしています。
  • 英語版では、Windows 2000 Pro SP4 および Windows XP Pro SP2 をサポートしています。

半定量

  • すでにキャリブレーションされている化合物または内部標準に基づいて、キャリブレーションしていない化合物の濃度を概算することができます

機器コントロール機能の強化

  • 高性能 SIM/Scan 機能が 5975B シリーズ MSD で使用できるようになりました。  SIM および SIM/Scan 測定モードの場合、MSD は、1 ミリ秒の SIM ドゥエルタイムを利用することができます
  • CTC PAL オートサンプラをコントロールできます。 (G3384AA CTC Control ソフトウェアが必要です)

データ解析機能の強化

  • イージー EIC (EIC; 抽出イオンクロマトグラム) 機能では、マウス操作だけで、単一イオンのイオンクロマトグラムの抽出、またはマス範囲を指定したイオンクロマトグラムの抽出を実行、それらをクロマトグラムウィンドウに表示できます。また、同時に最大 3 つまでのスペクトルウィンドウが表示されるようになりました。 その他にも、複数の EIC の設定をリストとして保存し、後から再呼び出しできる機能、複数のスペクトルを PBM または NIST 検索する機能が追加されました。
  • データ解析の自動 SIM メソッドの設定機能が更新され、定量データベースを持つ既存のメソッドから SIM、スキャン、または SIM/Scan の測定メソッドを自動作成できるようになりました。
  • [キャリブレーション更新] ダイアログボックスが変更され、マスアサイメントの更新ができるようになりました。
  • スナップショット機能が強化され、SIM、スキャン、または SIM/Scan 測定を実行している間に取得したデータが表示できるようになりました。
  • 再解析メニューにより、以前実行したシーケンスをデータ解析の中で再解析できます。

拡張データ解析 Plus (EDA Plus)

§          [複数データファイルの解析] 画面を使用すると、時間経過に伴うサンプルの状態の変化、または異なる機器で測定したサンプルの完全性を比較できます。  この機能は、主としてデータファイルグループについて定性調査のためのものです。  データファイルの処理に必要な通常の機能の他、クロマトグラムのスプライニングやスムージング、選択したすべてのクロマトグラムの同時ズームイン/アウト、相関クロマトグラムの作成などの機能も追加されています。

  • HTMLXLS、および XML 形式へのレポートのエクスポート機能が追加され、レポート機能の柔軟性が強化されました。 XLS ファイルへのエクスポートには、Windows XP でサポートされているMicrosoft Excel が必要です。
  • [データファイルのヘッダー表示]メニューで表示される[データファイルヘッダービューア/マネージャ] により、ヘッダー情報の表示、キーワード検索、または、複数データファイルを移動したり、削除することができます。
  • [ファイル] メニューで使用できる [ラボ名設定] ダイアログは、レポートに表示されるラボラトリ名を指定することができます。
  • [メソッド表示] メニューでは、[機器コントロール] ウィンドウを使用せずに、メソッドパラメータを表示できます。
  • [TIC 再描画] メニューにより、表示されているスペクトルウィンドウを消去せずに TIC を再度描画することができます。
  • [PBM 結果の注釈付きクロマトグラム] メニューでは、PBM 検索で最初のヒットする結果を使ってクロマトグラムピークのラベル付けをし、その結果を画面表示できます。
  • [オプション] メニューにある [拡張メニュー表示] が有効になっている場合、クロマトグラムメニューに [複数のクロマトグラムを連結] メニューが追加されます。この機能では、選択したデータファイルのトータルイオンクロマトグラムを連結して表示します。
  • 拡張メニューが有効になっている場合は、スプラインクロマトグラムも利用できます。これは、ユーザーが入力したスプラインファクタにより、最大 10 個のデータポイントを実際のデータポイント間に追加して、クロマトグラムを滑らかにします。
  • 相関クロマトグラムを作成すると、選択した質量スペクトル (またはライブラリスペクトル) TIC を比較したり、高さによって相関の度合いを比較することができる「相関クロマトグラム」が表示されます。
  • [クロマトグラムのスムージング] メニューでは、Savitsky-Golay 法によるクロマトグラムのスムージングを行います。
  • 現在のデータについてパフォーマンスレポートを作成できます。このレポートには、リテンションタイム、面積、ベースライン補正ピーク高、ベースラインピーク幅、分離能、テーリング、ピーク間ノイズ、RMS (二乗平均平方根) ノイズ、および理論段数が表示されます。
  • [ピーク純度表示] メニューは、クロマトグラムのオーバーラップ (複数の化合物が含まれている) ピークを検出するために使うことができ、ピーク内で検出された化合物の数がピークにラベル付けされます。
  • [スペクトル] メニューの複数の機能が強化され、ライブラリデータの表示や印刷が可能になりました。
  • [キャリブレーション] メニューに、RTL ライブラリから定量データベースを作成する機能が追加されました。また、キャリブレーションテーブルの化合物を再配列し、特定化合物について検量線を印刷できるようになりました。
  • [ツール] メニューで多くの機能が追加され、スクリーニングデータベースの操作が可能になっています。